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バンコクのシーロムで屋台通りを歩いていたら、ラミネートされた紙を見せられて「ピンポンショー、最初の5分だけ無料」と声をかけられた。断りきれずについていってしまい、出てくるときには数千バーツの伝票を握らされていた——パッポン通りで初心者がつまずくのは、ほぼこのパターンです。
先に結論をお伝えします。パッポン通りのゴーゴーバーは、「客引きについていかない」「2階と看板のない店に入らない」「都度払いにする」の3つを守るだけで、失敗の9割は消えます。逆に言えば、この3つを知らずに歩くと、同じ1杯のビールが150バーツにも750バーツにもなる通りです。
この記事では、2026年8月時点の料金相場(ドリンク・レディードリンク・ペイバー)と、パッポン特有のぼったくり構造、初めての1軒を安全に回す5ステップを、実際の店の作りに沿って整理しました。読み終えるころには「どの店に入って、どこで財布を開いて、いつ帰るか」が具体的に決まっているはずです。バンコクの3大エリアでパッポンだけ情報が古いまま止まっているので、ここで一度アップデートしておきましょう。
パッポン通りのゴーゴーバーとは?初心者が最初に押さえる3つの前提
パッポン通りは、バンコクのビジネス街シーロムに隣接する歓楽街です。ナナプラザ・ソイカウボーイと並ぶ「バンコク3大ゴーゴーバー街」の一角でありながら、他の2つとは決定的に構造が違います。まずはその違いを3つだけ押さえてください。
①行き方はBTSサラデーン駅から徒歩3分
アクセスは3大エリアの中で最も簡単です。BTSシーロム線サラデーン駅の1番出口から徒歩約3分、MRTブルーラインのシーロム駅なら2番出口から徒歩約6分。駅を出て大通り(シーロム通り)沿いに歩けば、屋台のテントが並んだ入口がすぐ見つかります。深夜でもBTS沿線なのでタクシーの流しも多く、帰りの足に困りにくいのが初心者向けのポイントです。
②パッポン1とパッポン2で雰囲気がまったく違う
パッポンは1本の通りではなく、平行に走る「パッポン1(ソイパッポン1)」と「パッポン2」の2本で構成されています。ナイトマーケットの屋台が並び、観光客と欧米人客でにぎわうのがパッポン1。ゴーゴーバーの大箱もこちら側に集中しています。一方のパッポン2は人通りが少なく静かで、ゴーゴーボーイ(男性ダンサー)の店やLGBTQ向けの店が混在するエリアです。初めてなら、明るくて人が多いパッポン1だけを歩くのが安全です。
③夜19時以降は「ナイトマーケットと同居」している
パッポン最大の特徴が、通りの真ん中に土産物のナイトマーケットが立つことです。日没後から深夜にかけて、Tシャツや雑貨、模造品を売る屋台がずらりと並び、家族連れや女性の観光客も普通に歩いています。つまり「歓楽街の通路が、そのまま観光市場になっている」構造で、この人混みが客引きにとって絶好の狩り場になっているわけです。屋台を冷やかしながら歩いていると、自然に声をかけられる——これがパッポン特有の入口だと理解しておいてください。
シーロム周辺に泊まると、飲んだあとに歩いて帰れるので終電もタクシー交渉も気にせずに済みます。深夜まで遊ぶ予定の人は、パッポンから徒歩圏の宿を先に押さえておくのが安全です。
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パッポン通りのゴーゴーバー攻略7選|初心者が損しない歩き方
ここからが本題です。パッポンで損をする人と、楽しんで帰る人の差は、才能でも語学力でもなく「歩き方のルールを知っているかどうか」だけです。難しい順ではなく、通りを歩く時系列の順に7つ並べました。上から順に実行してください。
1. 紙を見せてくる客引きには一切ついていかない
パッポンで最も被害が多いのが、ラミネート加工されたショーのメニューを見せてくる客引きです。「最初の5分は無料」「入場無料、ドリンク1杯だけ」といった条件を口頭で提示してきますが、案内された先で無料なのは冒頭だけ。着席後に「ショーチャージ」「席料」が加算され、同席した女性のドリンク代が次々に足されていきます。店を選ぶ主導権を相手に渡した時点で、価格の主導権も渡していると考えてください。返事は「ノー」と一言、立ち止まらずに歩き続けるのが最も効きます。
2. 2階の店・看板のない店には入らない
パッポンのトラブルは、構造的に「2階の店」に集中しています。理由は単純で、階段を上がった密室は外から中が見えず、他の客の目もなく、帰りたくても階段の下り口に人が立つからです。看板がない、店名が読めない、入口に価格表が出ていない店も同じ理由で避けてください。逆に、通りに面した1階で、扉が開いていて中の音と光が漏れている大箱の有名店は、観光客の出入りが多いぶん明朗会計になりやすい傾向があります。
3. 1軒目は「路面の大箱」から入る
初日の1軒目は、キングスキャッスル系のような路面の大型店を選ぶのが定石です。大箱は席数が多く回転で稼ぐビジネスなので、1人の客から一気に搾り取る必要がありません。入口でドリンクの値段を確認してから入れますし、店内が明るく、他の日本人観光客もいるので相場感がつかめます。ここで「普通の会計」を1回経験しておくと、2軒目以降で異常な請求に気づけるようになります。
4. 支払いは「都度払い」にする
ゴーゴーバーの会計は、伝票をカップに溜めて最後にまとめて払う方式が一般的です。しかしパッポンの初訪問では、ドリンクを頼むたびに現金で払い切る「都度払い」を選んでください。溜めないので水増しされる余地がなく、想定外の金額になった時点ですぐ席を立てます。「Pay now(今払う)」と言いながら現金を出せば、たいていの店はその場で受け取ってくれます。
5. 伝票にサインを求められたら、金額を読んでからサインする
近年のバンコクのゴーゴーバーでは、ドリンクを追加するたびに客のサインを求める店が増えています。これは店側が「あとで言った・言わない」の争いを避けるための仕組みで、客にとっても本来は有利な制度です。ただし、暗い店内で数字を確認せずにサインすると、後から金額を争えなくなります。スマホのライトで金額欄を1行ずつ確認してからペンを持つ。これだけで、パッポンの会計トラブルの大半は成立しなくなります。会計時の具体的な立ち回りはゴーゴーバーのぼったくり対策7選で詳しく解説しています。
6. レディードリンクは「1杯まで」と最初に決めて口に出す
隣に座った女性から「1杯おごって」と頼まれるのがレディードリンクです。1杯あたり150〜260バーツ程度と単価自体は高くありませんが、断らずにいると次々に追加され、気づけばドリンク代だけで会計が倍になります。対処はシンプルで、最初の1杯を出すときに「1杯だけね(Only one)」と笑顔で宣言してしまうこと。先に上限を共有しておけば、断る場面そのものが発生しません。角を立てずに断りたいなら、席を移るか、時計を見せて「そろそろ次に行く」と伝えるのが自然です。
7. 揉めたらその場で払わず、ツーリストポリスを呼ぶと言う
明らかに不当な金額を提示されたときは、感情的に言い返さず「ツーリストポリスを呼びます」と伝えてください。タイの観光警察は1155(24時間・英語対応)で通報でき、観光客のトラブル窓口としてタイ観光スポーツ省の支援窓口(+66-2-356-0650)も用意されています。実際には番号を口に出した時点で請求が下がるケースが多く、それでも解決しない場合は本当に通報して構いません。パスポートを預けろと言われても絶対に渡さないでください。
パッポンのゴーゴーバー料金相場【2026年8月時点】
「結局いくらかかるのか」が見えないと、請求が妥当かどうか判断できません。2026年8月時点で、パッポンを含むバンコクのゴーゴーバーで目安になる金額を整理します。為替は1バーツ=約4.5〜4.8円で換算しています。

- 自分のドリンク(ビール):良心的な店で150〜200バーツ(約700〜960円)。観光地価格の店やショー付きの店では300〜750バーツ(約1,400〜3,600円)に跳ね上がります。同じ1杯で最大5倍近い開きが出るので、店選びだけで会計の総額が決まります。
- レディードリンク:1杯150〜260バーツ(約700〜1,250円)。女性の取り分が含まれた価格設定です。
- チップ:ダンサーへの直接のチップは20〜100バーツ(約100〜480円)が目安。渡す場面ごとの相場はゴーゴーバーのチップ相場7場面にまとめています。
- ペイバー(バーファイン):連れ出す場合に店へ払う費用で、1,000〜1,500バーツ(約4,500〜7,200円)。人気の女性や時間帯によっては1,500〜2,500バーツになります。詳しい交渉手順はゴーゴーバーのペイバー相場と交渉5ステップを参照してください。
店内で1時間ほど飲むだけなら、自分のビール2杯(約360バーツ)+レディードリンク1杯(約220バーツ)+チップ100バーツ=およそ680バーツ(約3,000〜3,300円)が現実的な着地点です。1軒あたり1,000バーツを超えたら「使いすぎ」と判断する基準にしてください。逆にこの計算を知らないまま「Thank you」と言われるままサインを重ねると、1軒で5,000バーツを超えることもあります。なお2026年は物価と円安の影響で、コロナ前の相場より全体に2〜3割上振れしています。古いブログの金額をそのまま信じないほうが安全です。
パッポンとナナプラザ・ソイカウボーイは何が違うのか
同じバンコクのゴーゴーバー街でも、3つのエリアは性格がはっきり分かれています。パッポンは「観光地化が最も進んでいて、家族連れも歩く明るさがある反面、客引きとぼったくり店の密度が最も高い」エリア。ナナプラザは3階建ての建物にゴーゴーバーだけが密集した、遊び慣れた層向けの空間。ソイカウボーイはネオンの通りに路面店が並び、価格が比較的わかりやすいエリアです。
「初心者はどこへ行くべきか」という問いへの答えは、実は目的で変わります。アクセスと明るさを重視するならパッポン、店の数と選択肢ならナナプラザ、価格の透明性ならソイカウボーイ。3エリアの客層・価格帯・雰囲気を項目別に比べた記事があるので、行き先を決める前に目を通しておくと迷いません。

初めての1軒はこの5ステップで回す
入店から退店までの流れを知らないから怖い、という人が大半です。実際にやることは驚くほど単純で、次の5手順しかありません。

- 入口で値段を確認する:扉の前に立ったら、スタッフに「How much for a beer?」とだけ聞きます。答えが150〜200バーツなら普通、答えを濁したり「入ってから」と言われたら入らない。ここが最大の分岐点です。
- 席に案内される:カバーチャージやショーチャージのない店なら、入場は無料。奥の暗い席より、通路側やステージ脇の見通しの良い席を選びます。
- ドリンクを1杯頼む:まずビールを1本。この時点で会計を済ませてしまえば(都度払い)、以降は落ち着いて店内を観察できます。
- 気に入った相手がいれば1杯おごる:レディードリンクは「呼ぶ合図」であって義務ではありません。誰にも頼まず、ショーとビールだけで帰っても何の問題もありません。
- 会計して出る:伝票の明細を1行ずつ確認し、金額に納得してから支払います。1軒あたり45〜60分で切り上げ、2軒目に移るのが飽きずに楽しむコツです。
服装は襟付きシャツと長ズボン、スニーカーか革靴が無難です。短パンとサンダルで断られる店が実在するので、ゴーゴーバーの服装5つの正解を出発前に確認しておいてください。
スワンナプーム空港からシーロムまでは深夜も移動が発生します。到着が夜遅い便で、タクシー乗り場の交渉を避けたい人は空港送迎を日本にいるうちに手配しておくのが確実です。
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パッポン通りで避けたいトラブルと安全対策5つ
金額のトラブル以外にも、パッポン特有の注意点があります。どれも事前に知っていれば防げるものばかりです。
- 現金は分散して持つ:1軒あたりの想定額(1,000バーツ前後)だけをポケットに入れ、残りは宿かバッグの奥に。財布ごと出さなければ、金額を見て請求を上げられる余地もありません。
- クレジットカードは極力使わない:スキミングと二重請求のリスクがあり、金額を争いにくくなります。現金払いが基本です。
- 店内での写真撮影は原則NG:ダンサーのプライバシー保護のため、多くの店で撮影が禁止されています。スマホを構えただけでトラブルになるので、店内では出さないでください。
- 飲み物から目を離さない:席を立つときは飲みかけを残さない。これは世界中どこの歓楽街でも共通の基本動作です。
- 帰りの足を先に決めておく:深夜の流しタクシーはメーターを使わない交渉になりがちです。配車アプリを使えば金額が先に確定するので、揉める余地がなくなります。
その配車アプリも、地図も、レートの確認も、すべて現地でネットがつながっていることが前提です。空港に着いた瞬間から通信が使える状態にしておきたい人は、日本にいる間にeSIMを入れておくとタイでのSIM購入の列に並ばずに済みます。
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パッポン通りのゴーゴーバーによくある質問
Q. パッポン通りのゴーゴーバーに一人で行っても平気ですか?
問題ありません。客層は30〜50代が中心で、一人で来ている観光客も多数います。むしろ複数人だと客引きに囲まれやすいので、一人のほうが自分のペースで店を選べます。
Q. 何時ごろ行くのがベストですか?
20時から23時ごろが最も無難です。開店直後は客も女性スタッフも少なく、深夜1時以降は酔客が増えてトラブル率が上がります。時間帯ごとの違いはゴーゴーバーは何時から何時までで詳しく整理しています。
Q. 英語が話せなくても大丈夫ですか?
必要な英語は「How much?」「One beer」「Check please」「No, thank you」の4つだけです。金額は電卓かスマホの画面で示してもらえば確実に伝わります。
Q. 女性やカップルでも入れますか?
店によりますが、パッポンは観光地化が進んでいるためカップル客も珍しくありません。ただし通りの雰囲気に抵抗がある場合は、ナイトマーケットだけを歩くという選択もできます。
Q. ピンポンショーは見ておくべきですか?
おすすめしません。無料をうたう店ほど後から高額請求になりやすく、パッポンのトラブル報告で最も多いジャンルです。ショーを見たいなら、料金が明示された路面のゴーゴーバーのステージで十分楽しめます。
Q. 予算はいくら持っていけばいいですか?
店内で飲むだけなら1軒1,000バーツ、2軒はしごして2,000〜2,500バーツ(約9,000〜12,000円)を現金で用意しておけば足ります。連れ出しまで想定するなら、ペイバー分として追加で1,500バーツ前後を見込んでください。
Q. パッポンとナナプラザ、初心者はどちらから行くべきですか?
アクセスの良さと明るさで選ぶならパッポン、店の数と選択肢で選ぶならナナプラザです。ただしパッポンは客引きの密度が最も高いので、「ついていかない」を徹底できる自信がない人はナナプラザのほうが事故は少なくなります。
まとめ:パッポンは「歩き方」を知っていれば安い通り
最後に、この記事の要点を振り返ります。
- アクセスはBTSサラデーン駅1番出口から徒歩3分。初めてなら明るいパッポン1側だけを歩く
- 客引き・2階の店・看板のない店の3つを避ければ、トラブルの大半は発生しない
- 支払いは都度払い、伝票は金額を読んでからサインする
- 相場はビール150〜200バーツ、レディードリンク150〜260バーツ、ペイバー1,000〜1,500バーツ(2026年8月時点)
- 1軒あたりの着地は約680バーツ。1,000バーツを超えたら使いすぎのサイン
- 揉めたらツーリストポリス1155。パスポートは絶対に渡さない
パッポンは「危険な通り」ではなく、ルールを知らない人だけが高く払う通りです。今夜の1軒目を路面の大箱に決めて、ビール1杯を都度払いで頼むところから始めてみてください。それだけで、この通りは驚くほど気楽な場所に変わります。
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